健康診断 [無題]
会社に勤めている時は定期的に健康診断や人間ドックを受けていましたが、退職すると自分で意識しないとなかなかそのような機会が作れません。そんなこともあって、今年の初めに市の健康診断を受けました。診断結果通知表には血液検査や心電図、胸部X線撮影の結果が記録され、最後の蘭に「念のため胸部の精密検査をすることを薦めます」と書いてありました。
行かなくちゃと思いつつ、ついつい先延ばしにしていたのですが、花粉の飛ぶ時期になって少し酷い咳が続いたので、市が指定する専門医のいる総合病院へ出かけました。
先ず受付で問診票に必要事項を記入して、健康診断の結果を提出ました。受付の人に
「問診で呼びますからナースセンターの前で待って下さい」
と言われて待つこと1時間10分、ようやく看護婦さんに呼ばれました。
「今日はどうしましたか?」
と聞かれたので経緯を説明すると
「市から何か書類を貰っていませんか?」
と聞かれました。受付で診断結果を渡したことが伝わっていません。そして、
「市の健康診断で指摘された方はX線とCTの検査を受けることになっているので
先にそちらを受けて下さい」
と言われました。これは受付で問診票と診断結果を渡した時、既に分かっていることです。
そして再び待つこと1時間強、ようやく検査を終え、次は専門医の診察室の前で持ちます。30分、40分・・・誰も呼ばれません。ひょっとしてお昼休みかと思ってカミさんに受付で尋ねてもらうと、 「受け付け時間内に受け付けた方の診察が終わるまで、先生は休憩しません」と言われました。
しかし誰も診察に呼ばれない時間があまりにも長すぎます。さすがにおかしいと思っていると、診察室の扉が開き、看護婦さんが
「すいません、担当の先生がいないので、もう少し待っていてくれますか」
と言いました。一瞬言っている意味が分からず病院内に居ないのかと尋ねると、それが分からない、呼び出しても出ないというのです。つまり、いつまで待てば良いのかもわからないということです。そう言われてもこちらにできることは待つことしかありません。普段めったに腹を立てることのないカミさんも、「一体どうなってんのここは」とあきれた様子です。
それから10分ほどしてようやく医師と連絡が取れたのか私の名前が呼ばれました。看護婦さんに促されて椅子に座ると、私の息子ほどの年齢の医師は目の前のX線とCT画像を見て、
「特に問題ないね」
と言いました。
「この一週間程咳が続くのでちょっと気になるのですが・・・」
と言うと、その医師は聴診器を当てることもなく、私を見るでもなく、
「特に問題ないよ。どうしても我慢できないなら咳止め出すけど」
と相変わらずCT画像をクルクルと回したまま言いました。
結局処方は書いてもらわずに診察室を出ました。この間1、2分。
若いのに横柄だなどと言うつもりはありません。患者が溢れる待合室を見れば医師が忙しいのも分かります。それでも、目の前に居る患者に目を向けることもなく、データだけで判断するお医者さんには違和感を覚えるのです。検査データだけで判断ができるのなら、今の時代、データベースを使ってソフトウェアを開発すれば、診断はコンピュータでもできそうです。
病院に着いてから3時間半、診察結果に幾分安堵したものの、気分は余り晴れませんでした。ロビーには最先端医療機器のポスターが貼られ、書架には医療の役割について病院長が書いた専門誌の記事のコピーが置かれ、私たちを「患者様」と呼ぶ病院ですが、何か違うんじゃないかと気持ちに引っかかるものがあったのです。
マスメディアでは地域医療の空洞化、医療現場の深刻な人手不足など様々な問題が報じられています。これから益々高齢化社会が進む中で、患者も医療に携わる人もお互いに知恵を出す必要がありそうです。
行かなくちゃと思いつつ、ついつい先延ばしにしていたのですが、花粉の飛ぶ時期になって少し酷い咳が続いたので、市が指定する専門医のいる総合病院へ出かけました。
先ず受付で問診票に必要事項を記入して、健康診断の結果を提出ました。受付の人に
「問診で呼びますからナースセンターの前で待って下さい」
と言われて待つこと1時間10分、ようやく看護婦さんに呼ばれました。
「今日はどうしましたか?」
と聞かれたので経緯を説明すると
「市から何か書類を貰っていませんか?」
と聞かれました。受付で診断結果を渡したことが伝わっていません。そして、
「市の健康診断で指摘された方はX線とCTの検査を受けることになっているので
先にそちらを受けて下さい」
と言われました。これは受付で問診票と診断結果を渡した時、既に分かっていることです。
そして再び待つこと1時間強、ようやく検査を終え、次は専門医の診察室の前で持ちます。30分、40分・・・誰も呼ばれません。ひょっとしてお昼休みかと思ってカミさんに受付で尋ねてもらうと、 「受け付け時間内に受け付けた方の診察が終わるまで、先生は休憩しません」と言われました。
しかし誰も診察に呼ばれない時間があまりにも長すぎます。さすがにおかしいと思っていると、診察室の扉が開き、看護婦さんが
「すいません、担当の先生がいないので、もう少し待っていてくれますか」
と言いました。一瞬言っている意味が分からず病院内に居ないのかと尋ねると、それが分からない、呼び出しても出ないというのです。つまり、いつまで待てば良いのかもわからないということです。そう言われてもこちらにできることは待つことしかありません。普段めったに腹を立てることのないカミさんも、「一体どうなってんのここは」とあきれた様子です。
それから10分ほどしてようやく医師と連絡が取れたのか私の名前が呼ばれました。看護婦さんに促されて椅子に座ると、私の息子ほどの年齢の医師は目の前のX線とCT画像を見て、
「特に問題ないね」
と言いました。
「この一週間程咳が続くのでちょっと気になるのですが・・・」
と言うと、その医師は聴診器を当てることもなく、私を見るでもなく、
「特に問題ないよ。どうしても我慢できないなら咳止め出すけど」
と相変わらずCT画像をクルクルと回したまま言いました。
結局処方は書いてもらわずに診察室を出ました。この間1、2分。
若いのに横柄だなどと言うつもりはありません。患者が溢れる待合室を見れば医師が忙しいのも分かります。それでも、目の前に居る患者に目を向けることもなく、データだけで判断するお医者さんには違和感を覚えるのです。検査データだけで判断ができるのなら、今の時代、データベースを使ってソフトウェアを開発すれば、診断はコンピュータでもできそうです。
病院に着いてから3時間半、診察結果に幾分安堵したものの、気分は余り晴れませんでした。ロビーには最先端医療機器のポスターが貼られ、書架には医療の役割について病院長が書いた専門誌の記事のコピーが置かれ、私たちを「患者様」と呼ぶ病院ですが、何か違うんじゃないかと気持ちに引っかかるものがあったのです。
マスメディアでは地域医療の空洞化、医療現場の深刻な人手不足など様々な問題が報じられています。これから益々高齢化社会が進む中で、患者も医療に携わる人もお互いに知恵を出す必要がありそうです。
2013-04-06 21:33
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コメント(2)
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病院とのお付き合い、なかなか大変ですよね。一時、ずいぶんお世話になっていた時期がありますが、できたら二度とお世話になりたくないと思った病院(お医者さん)もあります。病院は何だか忙しいですね。安心して診察してもらえる、質問したいことを質問できる、それができる病院が自分にとってはいい病院です。病気を治したい気持ちも高まる気がします。
by やのか (2013-04-09 23:41)
やのかさん、
久しぶりに病院へ行きましたが、患者も医師もお互いに負担がかかっています。一般企業で働いていた私の目から見ると、病院の運用システムは事務方の努力でまだまだ改善できると思います。
by ヒデさん (2013-04-10 14:38)