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五浦 [ちょっと遠出]

今日は北茨城五浦(いづら)にある岡倉天心記念五浦美術館で開催されている再興院展を見に出かけました。

陸前浜街道(国道6号)を日立から勿来関跡へ向かう道の途上にある五浦は、その地名の由来となった「小五浦」「大五浦」「椿磯」「中磯」「端磯」の五つの入江や磯、断崖などの入り組んだ地形が続く景勝地で、岡倉天心はここを日本美術院の拠点として晩年の8年間を過ごしました。
天心の薫陶を受けた横山大観、下村観山、菱田春草、木村武山も家族と共にこの地に居を構えて創作活動を続けましたが、残念ながら現在残されているのは天心の住居のみです。

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美術館に行く前に、天心の住居に立ち寄りました。一昨年の大震災で岩場にある六角堂観瀾亭が失われたものの、一段高くなった台地に建てられていた住居は津波の難を逃れました。

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邸内の庭は海岸線まで続き、波の浸食で削られた断崖の上からは太平洋が見渡せます。今日は風もない小春日和、磯に繰り返し打ち寄せる波の音が心地よく響きます。

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再興院展では大正時代から平成に至る院展の作家たちによる約70点の作品が展示されていました。日本画の系譜を時代を追って一堂に見ることは稀なので、興味深く観賞することができました。

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建物のデザインが印象的だったので、帰り際に館員の方に美術館を設計した方を尋ねると、内藤廣さんとのことでした。明るく広い窓から展望される風景など、氏の作風である「自然景観との共存」が感じられます。実は八郷での生活を始めるにあたって、土地を世話してくれたSさんが、家を建てる参考になればと何軒かの住宅を案内してくれました。殆どが芸術家の方だったので私たちが生活するには余りにも斬新過ぎましたが、そのうちの一軒が内藤廣さんの設計した「筑波・黒の家」で、まさに自然と共存した家という印象でした。

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